暖かい朝から、時間が遅くなればなるほど気温が急激に下がるという状況で発症しやすいのが「頸筋症候群」です。これは現代病とも言えるもので、特に水面下で実は発症している、という人は、寒暖差や気圧差に非常にデリケートになり、めまい、頭痛、吐き気、顔面のパーツの異常、体温調節機能の低下、そして心の不安定などを生みます。
精密検査してもこのような症状がある場合は頸筋症候群を疑いましょう。頸筋症候群の一番の治療は首と肩へのアプローチになります。温冷交替法も非常に有効です。頭や顔のパーツへ向かう神経、血管への頸椎のゆがみや筋肉の硬さによる影響が主ですから、そこをしっかり治せないと、全て「異常なし」と診断されてしまいます。なぜなら精密検査では把握できないものだからです。
そして、頸筋症候群は長引くとうつ病を引き起こします。これが「新型うつ病」と言われています。
うつ病は多大なストレスを受けることにより発症することが多いですが、この新型うつ病は「自分でストレスだと認識できないことの繰り返しでなってしまう」ことも1つの特徴と言えます。
これはどういうことでしょうか。
例えばあなたがデスクワークで、首や肩の血流の悪さが当たり前だったとしましょう。すると、どんなに身体から「血管や神経が圧迫を受けるぐらいの硬さになってきましたよ!なにか対処してください!」というSOSが発せられても「なんだ、いつもの肩こりか。そのうちおさまるだろう」と、軽く考えてしまいます。凝り性だから仕方ないと。
もう1つ例えを。例えばあなたが心配性だったとしましょう。すると心配することが当たり前になり、心配するという事が実は心にはとても大きい負担になっていることが分からなくなってきてしまうのです。いつも通り心配していると、ある日コップの水があふれるように限界が来てうつ病を発症します。
ですから私は患者さんの話をよく聞き、身体をチェックし、発症を未然に防ぐ、または頸筋症候群の完治に向け努力しています。新型うつ病は頸筋症候群がきっかけでなることがほとんどなので、頸筋症候群が完治すると改善していきます。
よく首肩を普段から「動的」ストレッチし、湯船にきちんと首まで浸かり、手におえない場合は専門家に依頼し、様々なストレスをためないよう気をつけましょう。なぜ動的ストレッチと言うのかは、静的ストレッチはやると痛める機会が多くなるからです。どうしても柔軟性をつけたい方は寝る前ぐらいにしてくださいね。そして静的ストレッチで痛みを伴う人は必骨に異常が出ている傾向が多いので、矯正に努めてください。
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