さて、世の中には怪我に泣かされて活躍できないアスリート、力仕事をするとすぐに身体を傷めて自分は身体が弱いとがっかりする人もたくさんいます。
だいたいこれらの悩みを持つ方が受けるアドバイスは「筋力不足、痩せなさい、運動不足」という筋肉や体型を中心とした考え方です。私は再三お話しているのですが、筋肉が関係しているしつこい痛みというのは必ず別に原因が存在するというものです。因果という言葉がありますが、原因があって結果が出るものですので、痛みという結果は必ず痛む原因があります。ですから筋肉が原因で無かったなら筋肉をいくらケアしても筋力アップさせても根本から痛みを改善する事はかなり厳しいと言って良いでしょう。
もうどうしようもないとなると免罪符として『あなたはもう年齢だから仕方ない』
というものがあります。こう言われてしまっては患者にとっては死刑宣告のようなものであり、日本人は基本的におとなしいのであまり聞きませんがよく言われた人は怒らないな、といつも思います。
基本的に我々医療や身体のケアに携わる人間は困っている人を救い喜ばせる事で対価を頂くわけです。与えるべきはあきらめより希望だと思います。
もちろん手におえないのに無責任に大丈夫ですという訳には参りませんが。
あなたは年齢だから仕方ないって言うのは私の実力ではお手上げですって言っているようなもので、だったら他の先生を紹介してくださるなどならまだしも、生かさず殺さずのような状況になる事も中にはあるでしょう。
そういうビジネスモデル!と言ってしまえばそれまでなのですが、あまりにこのビジネスライクの考え方の被害者が多い印象です。
偉い先生が言うのだから・・・
あの先生が言うなら間違いない・・・
と、思う前に今はインターネットでいくらでも情報収集できますので、まずはご自身が情報収集して色々考えてからでも結論を出すのは遅くないです。
私はもっと早く出会えたらきっと力になれたであろうという患者さんもたくさん会ってきました。
しかし考える、疑問を持つというのは現代人は非常に苦手になっており、みんなが向いている方向を向いておけば、みんながやっている事をやれば、みんなが言う事を聞いている人の言う事を聞けば間違いない!と錯覚を起こしてしまいがちな印象を受けます。これは集団行動心理が働きなかなかあらがう事が難しいという経済学者の意見もあります。
人間の自然治癒力は半端ではありません。恐らくほとんどの方が、自分が思う何倍も本当は丈夫であり強いです。
その人間が治らない、治った気がしてもまた痛みが出るというのは必ず原因があり、その原因が解決されていないからだと思う習慣をつけましょう。
そして世の中にはまだ見ぬあなたの悩みにきっと応えてくださる先生が必ずいらっしゃることを信じてください。
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